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体の軸を知る方法

からだには軸がある。

 

軸を知れば体は軽くしなやかに動かせ、

 

素早くキレのある動きが出来るようになる。

 

その軸を使いこなしてスポーツの練習をすれば、

 

技術は確実に向上していく。

 

 

このようなことは、スポーツをしている人なら

 

誰しもが知っていることですので、

 

一流のスポーツ選手は体の軸を手に入れる為に

 

日々練習をしています。

 

それだけ体の軸はスポーツ選手にとって重要な物に

 

なるのですが、「体の軸を使いこなす」事で

 

恩恵を受けるのは、スポーツ選手だけではなく

 

スポーツをしない一般の方にも及びます。

 

というのも、

 

現代人の9割は肩こりや腰痛、膝の痛みなど

 

身体的な悩みを抱えているとよく聞きますが

 

これは「体の軸を知らない」まま日常生活を

 

送っていることが原因だと私は考えています。

 

頭が良い医者は、

 

「血行が悪いから腰痛になる」

 

「筋肉や筋膜が硬くなるから怪我をする」

 

「姿勢が悪いから肩が凝る」

 

「年だから膝が痛くなる」

 

「骨密度が低いから骨が変形する」

 

と言っていますが

 

肝心な部分である解決方法を教えてくれません。

 

頭の悪い私は、

 

「体の軸を知り使いこなす」ことができれば

 

腰痛も肩こりも膝の痛みも全て解消する

 

考えています。

 

ですので、体の軸を知ることは本当に重要なことです。

 

しかし、

 

体の軸がどこにあるのか知らない人が

 

あまりにも多い・・・

 

正確にいえば、知っているふりをしている人が多い

 

というのでしょうか、自分が知らないということを

 

素直に認められない人が多いように思えます。

 

私からしたら小学校の体育で子供たちが

 

体の軸がどこにあるのか教わる時間が

 

あってもよいと思っているのですが

 

それは、どうも期待できないようです。

 

というのも先日、

 

小学校の体育教師と話す機会があり

 

体の軸について知っているか聞いてみました。

 

するとこのように言われました。

 

知らない」

 

即答でした。

 

勉学の基礎を教える機関で、体の基礎部分を

 

教える事はしないようです。

 

何とも悲しい話です。

 

それでは、

 

インターネットで調べてみましょう。

 

現代は本当に便利な物で

 

パソコンを開き、サイト内の検索欄に

 

自宅にある食材を入力すれば

 

その食材を使った料理の作り方を教えてくれる

 

サイトが存在するなど、

 

分からないことがあれば

 

インターネットで何でも教えてくれます。

 

Google検索欄に「体の軸」と入力して

 

検索してみました。

 

するとたくさんのサイトが現れてきましたので

 

体の軸について分かりやすく伝えている人はいないか

 

一つ一つ見てみました。

 

すると、

 

このようなことが書かれてありました。

 

体の軸を知るには・・・

 

・丹田を意識する

 

・腹筋に力をいれる

 

・紐で吊り下げているように立つ

 

・頭から足まで1本の棒のようなイメージをする

 

・壁に頭、お尻、踵を付けた状態をイメージする

 

・体を締めるように使う

 

皆さん、これを読んで

 

体の軸について理解できましたか?

 

正直、小学校の勉強をろくにしてこなかった

 

私にはチンプンカンプンで分かりませんでした。

 

学校の先生もだめ、

 

インターネットもだめ、

 

こんなバカな私にも分かるような説明が出来る人は

 

どこかにいないでしょうか?

 

小学生でも分かるような説明が出来る人は

 

この世にはいないのでしょうか?

 

おそらく世界中を歩き回って

 

探せばどこかにいるのでしょうが

 

私にはそのような事ができるお金も時間もないので

 

難しいです。

 

であれば、もう自分で調べるしかない!

 

だれも教えてくれないなら自分で調べるしかない!

 

ということで自分で調べてみました。

 

その調査に要した期間・・・

 

13年。

 

長っ!!(笑)

 

頭が悪い私ですから、

 

これだけの月日がかかって当然でしょうか。

 

私が専門学校時代に学んだ解剖学や生理学など

 

小難しい参考書など読み漁り

 

体に詳しいと言われる専門家の話を聞いたりして

 

やっとたどり着いた体の軸の場所、

 

その答えは意外なところにありました。

  

そして、

 

それを小学生に教え走ってもらったら

 

「体が軽い!」

 

「走りやすい!」

 

「疲れない!」とすぐに言ってくれました。

 

 

子供の感覚は大人よりも長けていますので

 

これこそ真実だと思います。

 

大人は感覚を無視して知識を優先するので

 

小難しく考えて分かっているつもりになりがちです。

 

私も体の軸について長年

 

あれやこれやと小難しく考えましたが

 

体の感覚を大切にしながら体について考えると

 

驚くほど体はシンプルな物だと気付けました。

 

本当に体というものは凄いですね。

 

この体についてもっとたくさんの人に

 

知ってもらいたい!

 

体の軸について知りたい人が

 

私以外にも絶対にいるはず!

 

ということで、

 

今回のブログでは、体の軸について

 

書いていきたいと思います。

 

なるべく小学生でも分かるように

 

説明したいので、小難しい話を期待される

 

頭が良い方は、

 

この先を読まないことをお勧めします。

 

 

 

体の軸はどこ?

まず、

  

皆さんに実験をしてもらいたいと思います。

 

その場で片足立ちでバランスをとってみてください。

 

右足を地面につき、左足をあげる。

 

反対に左足を地面につき、右足をあげる。

 

交互に何回やっても構いませんので

 

片足バランスを続けてみてください。

 

いかがですか?

 

バランスがうまくとれました?

 

バランスがとれる人もいればとれない人もいると

 

思います。

 

当然ですが体の軸がしっかりしている人は、

 

片足バランスをしてもふらつかないのですが、

 

それだけではダメです。

 

私が認める体の軸がしっかりしている人は

 

「力まずバランスがとれる」人です。

 

どういうことかというと

 

片足バランスをしたときに

 

ふくらはぎや太ももの筋肉を

 

ぎゅっと縮めてはダメです。

 

もちろん、それは肩や腕の筋肉もそうですし

 

お尻もお腹も腰も背中も

 

全身にあるぜーーーんぶの筋肉をぎゅっとさせて

 

バランスをとってはだめです。

 

はっ?

 

それでどうやってバランスとるの?

 

こんな声が聞こえてきましたね。

 

もちろん、お尻やお腹、手足の筋肉などを

 

ぎゅっとさせても片足バランスは出来ますが

 

それは体の軸でバランスをとっているのではなく

 

筋肉でバランスをとっているということになります。

 

私の中で体の軸は、筋肉ではないです。

 

ということは、

 

お腹の筋肉をぎゅっとさせる丹田でもないですし、

 

お尻の筋肉をぎゅっとさせる骨盤、股関節でもないですし、

 

肩の筋肉をしゅっとさせる肩甲骨でもないです。

 

 

では、どこに体の軸があるのか。

 

 

ちなみに皆さんは、片足バランスをする際に

 

体のどのあたりを意識してバランスをとりましたか?

 

体の前側?

 

体の横?

 

中心?

 

左?右?

 

上?下?

 

体のどの部分を使うとバランスがとりやすいでしょうか?

 

おそらく皆さんが意識された場所は、

 

体の前側だと思います。

 

間違っても、目に見えない体の後ろ側

 

意識してバランスを取ろうとした人はいないと思います。

 

目に見える結果を重視する現代人にとって

 

体の後ろ側という「目に見えない部分」を使って

 

バランスをとるなんてあり得ないでしょう。

 

そのあり得ないことが実は・・・

 

答えでした(笑)

 

そうです。

 

体の軸は、体の後ろ側にありました。

 

軸とは

 

ウィキペディアで軸という言葉を調べると

 

このようなことが書かれてありました。 

 

 

・車の輪と車体を連結する材のこと→車軸

 

・(機械)回転するものの回転の中心の役を果たす部品

 

・何かを巻く時に中心にする丸いのこと

 

・巻物の中心にある。 →芯棒、丸棒

 

なるほど、

 

軸とは、

 

何かを連結させるのような形状で

 

回転の中心の役を果たすものということですね。

 

いわば上記の写真のようなネジみたいなものが

 

体の中にあるということです。

 

それこそが体の軸であり、その軸を使いこなせば

 

片足バランスも力まず出来るようになるということですね。

 

それでは、

 

からだの中の軸を探してみましょう。

 

軸についてウィキペディアに書かれてあったことを

 

改めて読み返すと

 

「連結」「中心」「棒」と書かれてあります。

 

筋肉は、関節を曲げる役割をしているので

 

一見「連結」しているものになりますが、

 

「中心」「棒」ではないので、

 

筋肉は体の軸ではないと結論付けます。

 

では、股関節や肩甲骨、骨盤はどうか?

 

このようなもの他の骨と関節をもっているので

 

一見「連結」しているように思えますが、

 

「中心」「棒」ではないので、

 

骨は体の軸ではないと結論付けます。

 

えっ?!

 

筋肉や骨は体の軸ではない!?

 

これは衝撃ですね!?

 

つまり、世の中には「体の軸を鍛える」と言って

 

腹筋や殿筋、下半身の筋肉を強化したり、

 

肩甲骨や股関節など関節可動域を広げる

 

トレーニングを推奨する施設がありますが、

 

どうもそれは体の軸を鍛えることには

 

なっていいようですね。

 

 

すると・・・

 

体の軸はどこに・・・?

 

 

もう一度ネジの写真を思い出して・・・

 

からだの中を探してみましょう!

 

 

すると・・・

 

 

ありました!!!!

 

 

 

先程の写真と似た物が体の中に

 

 

ありました!!!!

 

 

 

それが、

 

 

こちらです!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

脊柱

まさに、これが体の軸です。

 

頸椎7、胸椎12、腰椎5、仙椎5、尾椎3~5の椎骨が

 

連なって構成され、

 

側方から見ると全体にややS状をなすもの、

 

これこそが体の軸です。

 

つまり、脊柱を使いこなすことで

 

「素早くキレのある動きが出来るようになり、

 

スポーツの技術は確実に向上していくようになる」

 

ということです。

 

また一般の方も脊柱を使いこなすことで

 

血行不良や筋肉が凝ることもなくなり

 

肩こりや腰痛、膝痛などの悩みから

 

解放されることになり、これで一件落着・・・・

 

と言いたいところですが、

 

筋肉と骨は体の軸ではないと

 

先程結論を出していたけど

 

「脊柱って骨じゃんっ!」と

 

ツッコミを入れたくなりますよね。

 

分かります、その気持ち。

 

ただ、これには凄く深い訳がありまして・・・

 

その訳については、最後に説明しますので

 

ひとまず、ここはひとつおさえて頂き

 

体の軸は脊柱だと思って読み進めて下さい。

 

とはいえ

 

体の軸を鍛える為には

 

脊柱を鍛えなければいけないということになるのですが

 

どのように脊柱を鍛えればいいんだ?

 

と思われる方もいらっしゃると思います。

 

まさに、そうなんです。

 

体の軸が脊柱だということが分かっても

 

これを使いこなすのはかなり難しいです。

 

私もまだまだですが

 

脊柱を使えるようになってきたなーと思えたのは

 

脊柱を動かすトレーニングをして

 

3年が経ったときでしょうか、

 

それだけ脊柱を使うというのは難しいです。

 

それもそのはず、

 

今まで皆さんが鍛えてきたのは

 

筋肉や骨(関節)ですから脊柱を鍛えろと

 

言われても厳しいですよね。

 

さらにいえば、

 

体の中心に軸があると思っていた人にとっては

 

衝撃的事実が発覚しましたね。

 

そうです。

 

体の軸は、中心ではないのです。

 

ということは今までの固定観念を捨てなければ、

 

体の軸は鍛えられません。

 

今一度、

 

体の軸が体の後ろにあるという事実を

 

受け入れられない方々へ

 

分かりやすく説明しましょう。

 

 

体の軸は後ろにある

上記の写真を見てもお分かりの通り

 

体の軸である脊柱は後ろ側に位置しています。

 

まさに一目瞭然とはこのことを言うのですね。

 

普段は脊柱の存在を意識することがない

 

皆さんにとっては、上記の写真はとても分かりやすい

 

指標ではないでしょうか。

 

私が考える脊柱を使いこなすというのは、

 

約34個の骨と骨が連結する関節を

 

自分の思い通りに動かすということです。

 

からだ塾のトレーニングには、

 

立位で腰椎を上下に、胸椎は左右に、

 

頸椎は上下に動かすメニューがあります。

 

また、

 

走りながら腰椎を上下に、胸椎は左右に、

 

頸椎は上下に動かすメニューもあります。

 

このメニューは関節の

 

「曲げる」「伸ばす」「左右に倒す」「左右に捻る」

 

という6方向の動きをスムーズにさせる目的があります。

 

 

からだ塾のトレーニングは

 

道具や器具をまったく使わず一見簡単そうに見えるのですが

 

やってみると、愕然とします。

 

「自分が思った通りに体を動かせない」

 

「筋肉に力が入り無駄な力みが出る」

 

「脊柱の動きを感じられない」

 

トレーニングを続ければ続けるほど

 

シンプルな体の奥深さを知ります。

 

皆さんにとって力を出す時に、

 

筋肉をぎゅっとさせるのが当たり前ですが、

 

筋肉を無駄に縮めてしまうと

 

脊柱が動かなくなり固まってしまいます。

 

そうなると、全身にある265の関節が

 

隅々までスムーズに動かなくなります。

 

これがいわゆる力みであり

 

肩に力が入りやすくなる最大の原因なのですが

 

それに気付かずに運動している人が多いこと・・・

 

体が本当にかわいそうです(涙)

 

そのような体たちは、

 

からだ塾に来てくれれば確実に救えるのに

 

体を扱う主人が気付かない・・・

 

早く気付いて欲しいものです。

 

 

最近は、

 

市立船橋高校陸上部や成立学園サッカー部の選手が

 

からだ塾のトレーニングを毎週受けに来てくれています。

 

トレーニングは難しいですが、効果をすぐに実感できるので

 

高校生でも毎週受けたい!と思うのでしょう。

 

選手たちは、からだ塾に来るたびに成長出来ることを

 

心から楽しんでいるようで、私も一緒に成長させて

 

もらっています。

 

さて、

 

体の軸についてここまで書いてきましたが

 

皆さんは理解出来ましたでしょうか?

 

最後に、体の軸は筋肉でも骨でもないと結論付けたのに

 

体の軸であると結論付けた脊柱は骨じゃんっ!

 

と思われた方々の疑問にお答えしたいと思います。

 

 

 

脊髄神経

私たちは当たり前のように

 

体を動かして生活していますが、

 

その裏では脊髄神経が大活躍しています。

 

何気なく携帯をとろうと伸ばした手、

 

信号が赤から青に変わり歩き出そうと一歩出した足、

 

私たちの生活を支えてくれているのは

 

手や足を動かす筋肉や関節ではなく、

 

筋肉や関節が動くように指示を出す脊髄神経なのです。

 

「神経」と聞くとなんか難しそうで

 

敬遠しがちな存在ではありますが、

 

子供たちが運動を上手に出来るように親御さんは

 

体操教室やスイミングクラブへ通わせると思います。

 

そこでは、子供たちの運動神経を育ててくれるのですが

 

この運動神経も脊髄神経から枝分かれしたものになるので

 

そのように聞くと神経も

 

身近に感じられるのではないでしょうか。

 

そんな近そうで遠い存在である脊髄神経、

 

実は!!

 

脊柱の中を通っています。

 

ということは、

 

脊柱を動かせば脊髄神経も動くということです。

 

脊髄神経は全身の筋肉を動かす司令官なので、

 

その司令官の近くにいる脊柱は補佐官です。

 

何事も司令官が動きたくても補佐官が動かなければ

 

上手くいきません。

 

脊髄神経は全身をスムーズに動かしてあげたいと

 

望んではいるのですが、

 

体の軸である脊柱をスムーズに動かせないと

 

全身をスムーズ動かせません。

 

多くのスポーツ選手は

 

この脊髄神経と脊柱の存在を無視して

 

筋肉を鍛えて強くすることばかりに夢中になっていますが、

 

そんな事をし続けると筋肉がスムーズに動かなくなり

 

硬くこわばりやすくなり、筋肉が断裂します。

 

いわゆる肉離れなど筋肉系のトラブルの原因は、

 

脊髄神経と脊柱の存在を無視してスポーツをした罰ですね。

 

サッカーチームで監督の話を聞かずに試合をしたら

 

メンバーから外されるように

 

体の司令官である脊髄神経の話を聞かずに

 

スポーツをすれば怪我をするのは当然の話でしょう。

 

ここに体の軸を知る必要があります。

 

私は脊柱という骨を体の軸だと言っているのではなく

 

脊柱の中を通っている

 

「脊髄神経が体の軸である」と言いたいのです。

 

つまり体の軸は、目に見えない体の後ろにあり

 

もっと目に見えない脊柱の中を通っています。

 

体の筋肉、関節、血管、内臓を「連結」させ

 

脊柱の「中心」を通る「棒」のようなもの

 

それが脊髄神経で体の軸です。

 

これを知るには、感覚が重要になります。

 

ここまで体の軸を知る方法について書いてきましたが

 

一言に体の軸を知るとっても

 

すぐに出来るものではありません。

 

ましてや現代人の感覚は凄まじく鈍感になっています。

 

さらにいえば、

 

自分が鈍感なことにさえ気付かない人が

 

あまりに多い・・・

 

悲しいかな、それが現実です。

 

私としては一人でも多くの人がその事に気付いて

 

一人でも多くの体を救い出す事ができればと思い

 

からだ塾を営んでいるのですが、

 

現状はどうなのでしょうか。

 

まだまだ道のりは長いですが、

 

からだ塾の軸を見失うことがないように今後も

 

頑張っていきたいと思います。

 

次回は、体の軸の鍛え方について書いていこうと

 

思っていますので、お楽しみに!!

 

 

 ※2019年10月追記

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